スーパーコピーブランド
ブランドコピー商品を購入すると罪になる?
/ 2011-12-13

Q.

 ブランドコピー商品を買いましたが、偽物と知っていて買った場合、罪になるって本当ですか。今までに何度も買いました。販売目的ではなく、自分で使うだけでも罪になるのでしょうか?

A.

 お尋ねなのは、ブランドコピー商品の購入が刑罰対象となるか否かであると思われます。そこで、犯罪行為として処罰される可能性があるかどうかに絞ってお答えしたいと思います。

 コピー商品が流通するようなブランド商品の多くは、「商標権」という権利により保護されています。商標権というのは、そのメーカーが長年の間に蓄積してきた商品およびメーカー自身に対する信頼(ブランド価値)を権利化したものであり、財産的価値がある一方、商標権者以外の他人が同一あるいは類似の商標を使用することを排除できる効力を持ちます。そこで、他人が商標権者の許諾なしに登録商標を不正に使用する行為は商標権の侵害となり、10年以下の懲役と1000万円以下の罰金が併科されることがあります(同法78条)。また、商標法は、商標権侵害行為を助長する「みなし侵害行為」(37条、67条)について規定しており、これに反する場合には5年以下の懲役と500万円以下の罰金が併科されることがあります(78条の2)。

 では、ブランドコピー商品だと知った上で、個人使用目的で個人的に購入する行為が商標法により禁止される犯罪行為とされるのでしょうか?
  商標権の効力は、業として実施する権利を占有することにありますので(同法2条1項各号)、商標法違反の対象となるのは、侵害行為のみならず、「みなし侵害行為」も業として行われる場合でなければなりません。そこで、それらに該当する行為であっても、個人的に行われる場合には処罰対象となりません。もっとも、「業として」行なわれたかどうかの判断は、行為者が事業者かどうかだけでなく、その行為が反復継続して行われるかといった要素も考慮対象となります。したがって、相談者のように何度も購入するような場合には「業として」に該当すると評価される場合もないとは言えません。
  仮に「業として」に該当すると評価された場合、次に問題となるのは「自己使用目的」による所持が同法37条2号の「譲渡、引渡しまたは輸出のために所持する行為」に該当する否かです。しかし、「使用」は「所持」と行為態様が重複するのが通常であり、また使用することでコピー商品が広く市場に拡散するというわけでもありません。そこで、「自己使用」を目的とする所持は37条2号の所持に含まれません。
  以上から、自己所有目的によるブランドコピー商品の購入は、それだけでは犯罪を構成しないと考えられます。

 なお、自己所有目的で購入したコピーブランド商品を、その後他人へ譲渡する場合が考えられます。この譲渡には有償(売却)の場合と無償(贈与)の場合が考えられますが、有償譲渡の場合には商標権侵害行為として処罰対象となります(同法78条)。また、コピー商品であることを秘していた場合には刑法上の詐欺罪(10年以下の懲役)にも該当します。
  無償の場合、それが自己使用と実質的に同視できるような場合(たとえば、友人などの特定の人との間でごく小規模に行われ、また「他人に譲渡したり流通させる行為は一切行わない」という約束をし、その約束を相手が守ると言えるような場合)であれば、商標権侵害は認められないと考えられます。しかし、自己使用と実質的に同視できない場合には、商標権侵害行為として処罰対象となります。